ER図とは?初心者向けに記号や書き方をわかりやすく解説

ER 図 (Entity-Relationship-Diagram)ER 図とは、エンティティ (テーブル) 同士の関係を図示したものです。

正規化によって、テーブルが数百になる場合もあり、関係が把握できなくなります。

そのため、ER 図を使ってテーブルを管理します。

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ER 図の構成要素

エンティティ

エンティティとは、テーブルのことです。

アトリビュート

アトリビュートとは、エンティティが持つ属性 (つまりテーブルの列) のことです。

リレーションの書き方は以下のとおりです。

リレーションシップ

リレーションシップとは、エンティティ (テーブル) 同士の関係です。

カーディナリティ

カーディナリティとは、相手のエンティティ (テーブル) と対応するレコードの数です。

メジャーな ER 図の書き方に「IE 記法」と「IDEF1X 記法」がありますが、カーディナリティの書き方が異なります。

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IE 記法

IE 記法は、リレーションシップが直感的に理解しやすいという特徴があります。

/|\ の記号が鳥の足に見えることから、「鳥の足記法」とも呼ばれます。

記号の意味

記号の意味は以下のとおりです。

記号意味
0
1
/|\多 (複数)

解説

  • 生徒から見ると、所属する高校は 1 つなので「-」
  • 高校から見ると、0 人以上の生徒がいるので「◯」と「/|\」
  • 生徒から見ると、担任は 1 人なので「-」
  • 担任から見ると、生徒は 1 人以上いるので「-」と「/|\」
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IDEF1X 記法

IDEF1X 記法は、IE 記法と比較して情報量を多く記載可能です。

記号の意味

記号の意味は以下のとおりです。

記号意味
0 以上
●P1 以上
●Z0 または 1
依存リレーションシップ
0または1
非依存リレーションシップ
●n特定の定数
記号無しは 1 を表す

依存リレーションシップ

依存リレーションシップとは、外部キーに NULL を許さない関係です。

非依存リレーションシップ

非依存リレーションシップとは、外部キーに NULL を許す関係です。

従属エンティティ

従属エンティティとは、他のエンティティ (テーブル) にデータが存在しない場合、データを保持できないエンティティです。

主キー外部キーになっている場合は、従属エンティティになります。
外部キーのデータが存在しない場合、主キーは NULL を指定できないのでデータを保持できない

つまり、依存リレーションシップなら、外部キーを持つ方が従属エンティティになります。

独立エンティティ

独立エンティティとは、他のエンティティ (テーブル) に依存せずに、データを保持できるエンティティです。

つまり、非依存リレーションシップなら独立エンティティです。

解説

  • 生徒から見ると、所属する高校は 1 つなので記号なし
  • 高校から見ると、0 人以上の生徒がいるので「●」
  • 生後テーブルの [高校コード] が主キー&外部キーなので、従属エンティティ
  • 高校テーブルは、生徒テーブルが必要ないので独立エンティティ
  • 生徒から見ると、担任は 1 人か NULL なので「◇」
    • 受験に合格したが、担任がまだ決まって無い時など
  • 担任から見ると、生徒は 1 人以上いるので「●P」

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